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カラオケ店で偶然出会った4人の男女がカルテットを組んでプロの活動を行い共同生活をしますが、実はみんな訳ありで偶然の出会いじゃなかった展開にうなりました。カルテットがダメになってもみんなそれぞれしっかりやり直せていたのは単純にすごいと思いました。「自分もやり直せたらなぁ」と思った視聴者、多かったんじゃないでしょうか。

松たか子、満島ひかり、高橋一生、松田龍平。この４人の群像劇なのですが、すごく独特な雰囲気で、一緒に暮らしているのに４人とも心の内に何か秘密を持っているというようなドラマで、淡々とした日常の中のスリルが観ていて面白かったです。

4人の冴えない音楽家が集まり共同生活を送りながら細々と音楽活動を続けていく中で主演のまきの意外な素顔や過去が暴かれていく独特な世界観のあるドラマでした。

4人それぞれの個性が強過ぎて、毎回目が離せません。クスッと笑えるネタを間に上手く取り入れつつもシリアスなシーンや少しミステリーの要素もありつつ、それがゴチャゴチャせずにストーリーが進んでいく空気感は独特ですがクセになります。松たか子さんの演技力と歌唱力がとても高くて安心して見ていられます。

各々弦楽器経験のある4にんが弦楽四重奏を結成するところから物語が始まります。単純な大人の趣味を通じたドラマかと思いきや、サスペンスでした。毎話ちょっとずつ気になる箇所があり、考察しながら観るのが楽しいドラマです。自分がチェロ奏者であることもあり、満島ひかりさんに特に注目して観ていましたが、個性的で面白い役です。

当時、話題にもなった「唐揚げレモン論争」が印象に残っています。この話題について熱く議論するドラマは他になかったなと思いました。独特の台詞回しもおもしろかったです。

大人になり切れないどこか欠落している４人の片思いがとても切なかったです。それぞれ音楽をあきらめきれなくて、いびつな同居生活をしながら夢をどこかで見ながら進む姿に勇気をもらえました。特に高橋一生さん演じる家森さんが好きでした。ちょっとめんどくさいので実際付き合うのは嫌ですが、彼の言動ひとつひとつが面白くて楽しかったです。

松たか子さんの演じるキャラクターが、なんだかミステリアスで、観ていて面白かったです。また、他のメインキャストの方々も良かったので、最高の組み合わせです。

ただ音楽を楽しむカルテットではなく、常にミステリアスな雰囲気があり、その謎に振り回されている4人の共同生活が、印象的なドラマでした。冬のロッジなどの設定も良く、謎めいた展開が見どころでした。

松たか子さん、松田龍平、満島ひかり、高橋一生、出演される方の名前を見ただけでも面白いと感じてしまう、インパクト大の作品でした。特にどのシーンが良かったというより、全体を通してのリズム感、四人それぞれの節回しや、間の取り方が絶妙でどんどん引き込まれていっていたのを覚えています。